牛や羊などの家畜も人間と同じように病気になります。こうした病気の治療や予防のため、獣医師は動物用医薬品を使用します。
でも動物用医薬品を投与した家畜由来の畜産物は一定期間出荷が禁止されます。なぜなら投与した直後は医薬品の成分が家畜の体内に残っていて、お肉や牛乳の中に薬が残留している可能性があるためです。 このように投与された薬が畜産物中に残ってしまうことを「残留動物用医薬品」と言います。 基準値を超えた残留動物用医薬品は人の健康に影響を及ぼす可能性があります。

そのため、家畜に薬を使ったあとは、「休薬期間」と呼ばれる各動物用医薬品に定められた期間が過ぎるのを待つことが大切です。この期間を守ることで、家畜の体内から薬が代謝・排せつされ、安全な畜産物を生産できます。